成績アップの秘訣~基礎と実践のバランス「中学理科#159~原子1個の質量を考える~」 勉強が好きになる小中高生向け学習塾「札幌自学塾」

 

 

 

 

 

前回 噴火と火山噴出物

 

 

 

 

1.原子1個の質量を考える

「原子〇個」や「分子△個」あたりを考える問題は

 

①化学反応式を書く

 

②モデル図になおす

 

③質量を考える

 

という手順で考えましょう。

 

 

 

例1)水素の燃焼

「 水素が燃焼して水になる」という反応について見てみましょう。

 

 

水素8gを完全に燃焼させると、水72gが生じます。

 

この数値から水素原子1個の質量酸素原子1個の質量の比を考えましょう。

 

 

このときの反応を化学反応式で表すと

 

2H₂ + O₂ → 2H₂O

 

 

です。

 

 

これをモデル図に表しましょう。↓

 

 

 

 

このモデル図に「水素8g・水72g」の情報を追加しましょう。↓

 

 

 

今のままでは、反応した酸素の質量がわかりません。

 

ここで質量保存の法則を利用します。

 

 

▼質量保存の法則

 

化学変化の前後で質量の総和は変わらない。

 

 

 

 

質量保存の法則より、反応した酸素は

 

  72g - 8g = 64g

 

であるとわかります。↓

 

 

 

 

ではいよいよ、水素原子1個の質量と酸素原子1個の質量を考えていきましょう。

 

このモデル図と質量を見てみます。

 

 

 

まずは水素から。

 

左辺の水素原子は4つで8gです。↓

 

 

 

つまり、水素原子1個あたりの質量は

 

  8g ÷ 4 = 2g

 

とわかります。↓

 

 

 

 

同じように酸素原子についても考えていきます。

 

酸素原子は2つで64gです。

 

よって、酸素原子1個あたりの質量は

 

  64g ÷ 2 = 32g

 

となります。

 

 

したがって、

 

  水素原子1個:酸素原子1個 = 2:32 = 1:16

 

となります。

 

 

 

例2)アルミニウムの酸化

次は「アルミニウムAlが酸化して酸化アルミニウムAl₂O₃になる」反応を考えます。 

 

アルミニウム9gを完全に酸化すると、酸化アルミニウムが17g生じます。

 

 

このときの反応を化学反応式で表すと

 

4Al + 3O₂ → 2Al₂O₃

 

 

です。

 

 

これをモデル図に表しましょう。↓

 

 

 

 

 

このモデル図に「アルミニウム9g・酸化アルミニウム17g」の情報を追加します。↓

 

 

 

 

先ほどと同じく質量保存の法則を利用して、反応した酸素の質量を求めておきましょう。↓

 

 

 

 

ではここから、アルミニウム原子1個の質量と酸素原子1個の質量を考えていきましょう。

 

モデル図と質量を見てみます。

 

 

 

まずはアルミニウムに注目です。

 

左辺のアルミニウム原子は4個で9gです。

 

よってアルミニウム原子1個の質量は9/4gです。

 

 

 

同様に今度は酸素に注目です。

 

左辺の酸素原子は6個で8g。

 

よって酸素原子1個の質量は

 

  8/6g = 4/3g

 

 

とわかります。

 

 

 

したがって、

 

  アルミニウム原子1個:酸素原子1個 = 9/4:4/3 = 27:16

 

となります。

 

 

 

 

- POINT -

 

原子1個の質量の比を求める問題では・・・

 

①化学反応式を書く。

 

②モデル図になおす。

 

③質量を書き込む。

 

→原子1個の質量を求めていく。

 

 

 

 

次回は「質量比」です!

 

 

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