成績アップの秘訣~基礎と実践のバランス「中学理科#150~水溶液~」 勉強が好きになる小中高生向け学習塾「札幌自学塾」

 

 

 

 

 

前回 金属と非金属

 

 

 

 

1.水溶液

  

▼水溶液

 

溶質・・・・溶けている物質(食塩など)

 

溶媒・・・・溶かすための溶液(多くの場合が水)

 

溶質・・・・できあがった液体(食塩水など)

 

水溶液・・・溶媒が水である溶液

 

  

 

  

▼水溶液の性質

 

透明である。(無色透明だけではなく、有色透明のものもある)

 

どこでも濃さは同じ

 

  

 

 

 

水溶液の例

〇塩酸・・・・・・・溶質が塩化水素。刺激臭がする。

 

〇アンモニア水・・・溶質がアンモニア。刺激臭がする。

 

〇硫化銅水溶液・・・青色をしている。

 

〇塩化銅水溶液・・・青色をしている。

 

〇石灰水・・・・・・溶質が水酸化カルシウム。二酸化炭素を通すと白くにごる

 

 

 

 

2.濃度

 

▼質量パーセント濃度

 

単に濃度ということも多い。

 

以下のように求められる。

 

 

  質量パーセント濃度(%)=溶質(g)÷ 水溶液全体(g)× 100

 

 

  

 

 

 

例題

 

(1)水60gに食塩を40g溶かしたときの質量パーセント濃度は何%か。

 

(2)濃度20%の食塩水200gに溶けている食塩は何gか。

 

(3)濃度30%の食塩水150gに水300gを加えたとき、濃度は何%になるか。

 

(4)濃度20%の食塩水50gと濃度20%食塩水250gを混ぜると濃度は何%になるか。

 

(5)濃度25%の食塩水640gの濃度を40%にするには何gの水を蒸発させればいいか。

 

ただしどの場合でも食塩の溶け残りは発生しないものとする。

 

 


 

 

【解答】

 

(1)水60gに食塩を40g溶かしたときの質量パーセント濃度は何%か。

 

 

 

濃度の公式を使います。

 

 

しかし

 

 

  40g÷60g×100

 

  

としてはいけません。

 

 

割る数は水溶液全体であることに気をつけましょう。

 

 

正しくは

 

 

  40g÷(40g+60g)×100=40%

 

 

となります。

 

よって正解は40%です。

 

 

 

 

(2)濃度20%の食塩水200gに溶けている食塩は何gか。  

 

 

 

こちらは濃度の公式を変形させて溶質を求めましょう。

 

 

  200g×0.2=40g

 

 

よって正解は40gです。

 

 

 

 

(3)濃度30%の食塩水150gに水300gを加えたとき、濃度は何%になるか。

 

水溶液を混ぜる、蒸発させるといった操作をしている場合は、溶質(ここでは食塩)の量に注目して式をつくっていきます。

 

 

まず濃度30%の食塩水150gに溶けている食塩の量を考えます。

 

 

濃度の公式から

 

 

  150g×0.3=45g

 

 

 

よって食塩は45gであることがわかりました。

 

 

次に水300gを加えています。

 

 

これで食塩水は450gになりました。

 

したがって濃度は

 

 

  45g÷450g×100=10%

 

 

よって正解は10%です。

 

 

 

 

(4)濃度20%の食塩水50gと濃度20%食塩水250gを混ぜると濃度は何%になるか。

 

同じく食塩の量に注目です。

 

50gの食塩水、250gの食塩水に溶けている食塩の量をそれぞれ計算します。

 

 

  50g×0.2=10g・・・①

 

 

 

  250g×0.2=50g・・・②

 

 

 

2つの食塩水を混ぜ合わせると、

 

食塩の量は

 

  ①+②=10g+50g=60g

 

 

食塩水の量は

 

  50g+250g=300g

 

 

したがって濃度は

 

 

  60g÷300g×100=20%

 

 

 

よって正解は20%となります。

 

(2つの食塩水はどちらも20%です。同じ濃度の水溶液は混ぜ合わせても濃度は変わりません。なのですぐに20%と答えることもできます。)

 

 

 

 

(5)濃度25%の食塩水640gの濃度を40%にするには何gの水を蒸発させればいいか。

 

同様に、まずは食塩の量を求めます。

 

 

 

  640g×0.25=160g

 

 

ここで「蒸発させる水の量」をx(g)としてみましょう。

 

 

 

このを使って溶質を求める式を立ててみます。

 

 

  (640-x)×0.4=160g

 

 

 

これを解いてx=240g

 

したがって正解は240gです。

 

 

 

 

- POINT -

 

・水溶液を混ぜたり、一部を蒸発させたりする問題は溶質の量に注目して式を立てよう。

 

 

 

 

次回は「溶解度」です!

 

 

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