1.質量と重さ
▼質量
物質そのものの量。
場所によって変化しない。(月でも地球でも同じ)
上皿てんびんで測定する。
単位は【g】【mg】【kg】など。
※1kg=1000g、1g=1000mgの関係がある。
▼重さ
重力の大きさのこと。
場所によって変化する。(月と地球では異なる)
ばねばかりやニュートンばかりで測定する。
単位は【N】【g重】【kg重】など。
重さとは「重力の大きさ」のことです。
「重力」は地球などの星が、そばの物体を引く力です。
「力」の単位は「N(ニュートン)」。
よって「重さ」も「重力」も「N(ニュートン)」の単位を使います。
(「g重」や「kg重」は昔使っていた単位です。)
わたしたちは普段、地球の重力に引きよせられて生活しています。
では月に行くことになったら・・・??
月が物体を引く重力の大きさは地球の約6分の1です。
たとえば地球で体重計に乗ると「60kg」と表示された人が、月で体重計に乗ると「10kg」と表示されるのです。
ですがその人がやせたわけではありませんよね。
その人をつくっている物質の量は変わりません。
このように物体をつくっている物質の量を質量といいます。
※「あの人の重さは60kgです」という文章は、理科ではおかしいのです。
「重さ」は「重力」のこと。つまり「力」なので、単位は【N】を使わなければなりません。
ですからこの文章を理科的に正しい言い方になおすと
「あの人の重さは600Nです」
または
「あの人の質量は60kgです」
となります。
重さと質量の関係
質量100gの物体に、地球からはたらく重力は約0.98Nです。
質量1kgの物体に、地球からはたらく重力は約9.8Nです。
つまり
100g → 0.98N
1kg → 9.8N
というふうに、地球上に限定すれば単位を変換できます。
ですが、中学では0.98や9.8ではなく、キリのよい次の数字を使うことが多いです。
質量100gの物体に、地球からはたらく重力を1Nとします。
質量1kgの物体に、地球からはたらく重力を10Nとします。
このように
100g → 1N
1kg → 10N
として計算することが多いです。
2.体積
▼体積
(正しくはないが)大きさのこと。
メスシリンダーを用いて測ることが多い。
単位は【L】【mL】【m³】【cm³】など。
※1m³=1m×1m×1m=1000000cm³、1L=1000mL=1000cm³ の関係がある。
メスシリンダーを用いた体積の測定
①液体の場合
メスシリンダーに液体を入れます。
そしてメスシリンダーの目盛りを正確に読みましょう。
その際のルールは
・液面と同じ高さから読む
・液面の水平な部分の目盛りを読む
・最小目盛り(1目盛り)の10分の1の位まで読む
の3つです。
たとえば下の図の場合。
この目盛りを読むときは、液面と同じ高さから、点線の部分(水平な部分)を読みます。
このメスシリンダーの1目盛りは1cm³です。
その10分の1は0.1cm³。
ですのでこのメスシリンダーの場合は、小数第1位まで読み取りましょう。
よって「54cm³」ではなく、54.0cm³と読むのが正解です。
②水に溶けない固体の場合
まずメスシリンダーに水を入れ、そのときの目盛りを読み取ります。
次に体積を測定したい物体をメスシリンダーに沈めます。
このとき液面がどれだけ上昇したかでその物体の体積を求めます。
下の図の場合を考えます。
46.0-34.0=12.0cm³の物体が沈んでいる、とわかります。
・重さ・質量・体積はまったくちがうもの。
・「重さ」・・・重力の大きさ。単位は【N】
・「質量」・・・物質そのものの量。単位は【g】
・「体積」・・・物体の大きさ。単位は【L】【cm³】
・メスシリンダーは、水平な部分を真横から見て目盛りを読み取る。