1.放射線
▼放射線
高速の粒子の流れ。または一部の電磁波などをまとめて放射線という。
主な放射線
① α(アルファ)線
ヘリウムの原子核の流れ。+の電気を帯びている。
② β(ベータ)線
電子の流れ。-の電気を帯びている。
③ 中性子線
中性子の流れ。電気を帯びていない。
④ γ(ガンマ)線
電磁波の一種。電気を帯びていない。
⑤ X線
電磁波の一種。電気を帯びていない。
▼放射性物質
放射線を出す物質。
▼放射能
放射性物質が放射線を出すことができる能力のこと。
単位は【 Bq(ベクレル)】。
(※放射能の正確な意味は、物体中で1秒あたりに原子核が壊変する数のこと。)
放射性物質の原子核は不安定で、別の原子核に変わっていきます。
これを壊変(崩壊)といい、この際に放射線が出ます。
1秒あたりに原子核が壊変する数を【 Bq(ベクレル)】という単位で表し、これを放射能といいます。
放射性物質には
・ウラン・・・・・・・地下に存在する。
・放射性カリウム・・・動植物に存在する。
・ラドン・・・・・・・空気中に存在する。
などがあります。
これらは自然界に存在するので自然放射線といいます。
一方で人工の核燃料から出る放射線もあります。
2.放射線の性質と利用
放射線の性質
① 目には見えない。
② 物質を通り抜ける(透過性)。
③ 物質を電離させ、イオン化する。そのため生物のDNAを損傷させてしまう。
自然放射線は、自然界では量が少ないので被害はありません。
しかし人工の核燃料や核廃棄物から出る放射線は量が多く、危険なので、取り扱いは厳重にしなければなりません。
放射線の利用
・レントゲン検査やCT、PETといった検査。(透過性を利用)
・農作物の発芽の抑制や殺菌、品種改良。(物質をイオン化する性質を利用)
放射線の人体への影響
人工の放射線であれ、自然放射線であれ、短期間に多量に受けてしまうと人間は死んでしまいます。
受けた放射線量の人体に対する影響を【 Sv(シーベルト)】という単位で表します。
半減期
放射能は時間とともに減少します。
放射能が残っていた量の半分にまで減る時間を半減期といいます。
半減期は放射性物質によって異なります。
放射能と時間は
放射能×時間=一定
となり、反比例の関係にあります。
・放射線とは、高速の粒子の流れ。
(例)電気を帯びているもの → α線・β線
(例)電気を帯びていないもの → γ線・中性子線・X線
・放射線は目に見えない、物体を通り抜ける、物質を電離させる。