成績アップの秘訣~基礎と実践のバランス「中学理科#136~電力~」 勉強が好きになる小中高生向け学習塾「札幌自学塾」

 

 

 

 

 

前回 非オーム抵抗②

 

 

 

1.電力

 

▼電力

電気器具の能力の大小。単位は【W】(ワット)。

▼電力の求め方

  電力[W]=電流[A]×電圧[V]

 

 

 

電力とは1秒あたりに電流がどれだけ仕事をするかを表したものです。

 

 

たとえば、「30W」と書いてある電球は

 

1秒あたり30Jの光エネルギーを出す

 

 

ということになります。

 

 

 

2.電力が表記されている電気器具

電気製品の中には

 

「100V - 38W」

 

 

というように、電圧と電力が表記されているものがあります。

 

 

これはその製品に

 

仮に100Vの電圧を加えたら、38Wの電力を消費しますよ

 

という意味です。

 

 

 

たとえば「10V - 5W」と書いてある電球Xがあるとしましょう。

 

 

仮に10Vの電圧を加えたら5Wの電力になるので

 

 

  電流(A)=電力(W)÷電圧(V)=5W÷10V=0.5A

 

 

 

の電流が流れていることになりますね。

 

 

 

10Vのとき0.5Aの電流が流れているので、オームの法則を使って

 

 

  抵抗(Ω)=電圧(V)÷電流(A)=10V÷0.5A=20Ω

 

 

よって電球Xは20Ωの抵抗を持っていることがわかりました。

 

 

このように「〇V - 〇W」の電力表記がある電気器具は、そこから抵抗値を求めることができるのです。

 

 

 

3.電圧と電力の関係

先ほどのとおり、「10V - 5W」の表記のある電球Xは20Ωの抵抗を持っています。

 

 

ではこの電球Xに20Vの電圧を加えると電力はいくらになるでしょうか。

 

 

オームの法則を利用して

 

  電流=20V÷20Ω=1A

 

  電力=1A×20V=20W

 

と求めることができます。

 

 

 

まとめましょう。

 

 

電球Xに10Vの電圧を加えると5W。

 

電球Xに20Vの電圧を加えると20W。

 

 

 

見てのとおり電圧と電力は比例の関係ではないのです。

 

 

 

電圧を2倍にすると、電力は4倍

 

電圧を3倍にすると、電力は9倍

 

電圧を4倍にすると、電力は16倍・・・

 

 

というふうに、電圧をn倍すると、電力はn²倍になります

 

 

 

 

- POINT -

 

・「W=A×V」

 

・電圧をn倍すると、電力はn²倍になる。