成績アップの秘訣~基礎と実践のバランス「中学理科#127~合成抵抗~」 勉強が好きになる小中高生向け学習塾「札幌自学塾」 

 

1.合成抵抗

●合成抵抗

 

複数の電熱線(抵抗器)を1本の電熱線(抵抗器)に置きかえてみたときの抵抗値のこと。

 

 

 

●合成抵抗の求め方

 

▼直列の場合

 

 

 

  R=R₁+R₂ (各抵抗のに等しい)

 

 

 

たとえば↓の場合・・・

 

 

合成抵抗は

 

  4Ω+6Ω=10Ω

 

です。

 

 

 


 

▼並列の場合

 

 

  各抵抗の積/和に等しい

 

 

 

たとえば↓の場合、合成抵抗は・・・

 

 

です。

 

 

 

※次のような3つの抵抗が並列につながれている場合は、これを2回繰り返します。

 

 

 

まず2つの抵抗で合成抵抗を求めます。↓

 

 

 

次に↑で求めた抵抗と残りの抵抗を合成します。↓

 

 

 

 

2.合成抵抗を使った問題

 

例題1

次の回路の電源装置に流れる電流を求めなさい。

 


 

【解答】

 

 

今のままだと「電圧・電流・抵抗」のうち2つがわかっている電熱線がありません。

 

 

ですが3Ωと7Ωの電熱線を1本の電熱線にまとめてみるとどうでしょうか。

 

  3Ω+7Ω=10Ω

 

 

となり、合成抵抗は10Ωです。

 

 

全抵抗が10Ωで、そこに30Vの電圧が加わっていると考えると

 

 

よって電流は3Aです。

 

 

 

例題2

次の回路の電源装置の電圧を求めなさい。

 


 

【解答】

 

 

この場合も5Ωと20Ωの合成抵抗を考えます。↓

 

 

 

全抵抗は4Ω。そこに10Aの電流が流れ込むので、

 

 

  電圧(V)=電流(A)×抵抗(Ω)=10A×4Ω=40V

 

 

よって電圧は40Vです。

 

 

 

例題3

次の回路の全体の抵抗を求めなさい。

 


 

【解答】

 

 

「回路全体の抵抗」とは「回路全体の合成抵抗」ということです。

 

 

例題2と同じように、合成抵抗は次のようになりますね。

 

 

 

しかし今回のように電流と電圧がわかっている場合は、オームの法則を利用することもできます。

 

 

全抵抗に120Vの電圧が加わり、そこに5Aの電流が流れこんでいると考えると、

 

オームの法則より

 

 

このように回路全体の抵抗を考えるときは

 

・合成抵抗から求める

 

・オームの法則から求める

 

の2つのパターンがあります。

 

問題に応じて解きやすい方を選択しましょう。

 

 

 

- POINT -

 

・直列の合成抵抗・・・各抵抗の和。

 

・並列の合成抵抗・・・各抵抗の積/和。