1.合成抵抗
●合成抵抗
複数の電熱線(抵抗器)を1本の電熱線(抵抗器)に置きかえてみたときの抵抗値のこと。
●合成抵抗の求め方
▼直列の場合
R=R₁+R₂ (各抵抗の和に等しい)
たとえば↓の場合・・・
合成抵抗は
4Ω+6Ω=10Ω
です。
▼並列の場合
各抵抗の積/和に等しい
たとえば↓の場合、合成抵抗は・・・
です。
※次のような3つの抵抗が並列につながれている場合は、これを2回繰り返します。
まず2つの抵抗で合成抵抗を求めます。↓
次に↑で求めた抵抗と残りの抵抗を合成します。↓
2.合成抵抗を使った問題
例題1
次の回路の電源装置に流れる電流を求めなさい。
【解答】
今のままだと「電圧・電流・抵抗」のうち2つがわかっている電熱線がありません。
ですが3Ωと7Ωの電熱線を1本の電熱線にまとめてみるとどうでしょうか。
3Ω+7Ω=10Ω
となり、合成抵抗は10Ωです。
全抵抗が10Ωで、そこに30Vの電圧が加わっていると考えると
よって電流は3Aです。
例題2
次の回路の電源装置の電圧を求めなさい。
【解答】
この場合も5Ωと20Ωの合成抵抗を考えます。↓
全抵抗は4Ω。そこに10Aの電流が流れ込むので、
電圧(V)=電流(A)×抵抗(Ω)=10A×4Ω=40V
よって電圧は40Vです。
例題3
次の回路の全体の抵抗を求めなさい。
【解答】
「回路全体の抵抗」とは「回路全体の合成抵抗」ということです。
例題2と同じように、合成抵抗は次のようになりますね。
しかし今回のように電流と電圧がわかっている場合は、オームの法則を利用することもできます。
全抵抗に120Vの電圧が加わり、そこに5Aの電流が流れこんでいると考えると、
オームの法則より
このように回路全体の抵抗を考えるときは
・合成抵抗から求める
・オームの法則から求める
の2つのパターンがあります。
問題に応じて解きやすい方を選択しましょう。
・直列の合成抵抗・・・各抵抗の和。
・並列の合成抵抗・・・各抵抗の積/和。