成績アップの秘訣~基礎と実践のバランス「中学理科#122~光の反射②~」 勉強が好きになる小中高生向け学習塾「札幌自学塾」 

 

 

 

 

 

前回 光の反射①

 

 

 

1.鏡に映る像

 

例題

↓の図は、鏡とその前に置かれたA~Eの5つの物体、および観測者の目の位置を上から見たものである。

 

観測者が鏡を見たとき、鏡に映る像を見ることができないのはA~Eのどれか。

 

 

 

 


 

反射の問題で大事なのは、

 

鏡に引いた垂線

 

像の位置を正しく作図する

 

ということです。

 

 

この場合は

 

像の位置を正しく作図する

 

ことが重要です。

 

 

 

像は鏡を対称の軸として線対称な位置にできます。

 

作図すると↓のようになります。

 

 

 

 

この像を見ることができるかどうかは、鏡の両端に向かって線を引いてみるとわかります。

 

↓の図の赤色の部分に像があるかどうかを確認しましょう。

 

 

 

 

赤色の部分にあれば、その像は「鏡に映った像」として見ることができます。

 

よってこの場合は、A・B・C・Dの像は見ることができます。

 

一方でEの像は見ることができません。

 

したがって正解はEとなります。

 

 

 

 

2.合わせ鏡

次のように鏡Aと鏡Bを90度の角をなすように置きました。

 

その間に物体Pと観測者がいます。

 

 

このとき、観測者はPの像をどのようにして見ることができるのでしょうか。

 

 

鏡Aで反射する光

Pが鏡Aに映るときを考えます。

 

Pの像P’₁を鏡Aに対して線対称な位置に作図します。↓

 

 

 

 

P’₁を利用して光の通り道を作図すると↓のようになります。

 

 

 

 

鏡Bで反射する光

Pが鏡Bに映るときを考えます。

 

Pの像P’₂を鏡Bに対して線対称な位置に作図します。↓

 

 

 

 

P’₂を利用して光の通り道を作図すると↓のようになります。

 

 

 

 

鏡A・Bの両方に反射する光

ここまでで↓の図のように、2つの像P’₁P’₂があることがわかりました。

 

 

 

鏡AにはP’₁という像が映っています。

 

しかし映るのはP’₁だけではありません。

 

 

鏡Aには鏡Bも映りこんでいるはずです。

 

 

その像は↓のようになります。

 

 

 

鏡Aには、Pの像P’₁鏡Bの像が同時に映りこんでいるのです。

 

 

そしてP’₁は「鏡Bの像」にも映りこむはずです。↓

 

 

 

 

 

 

同じことを鏡Bの方でも考えてみましょう。

 

鏡Bには、Pの像P’₂鏡Aの像が同時に映りこんでいることになります。↓

 

 

 

 

そしてP’₂は「鏡Aの像」に映りこみます。↓

 

 

 

 

これは先ほどの像と重なります。

 

つまりまとめると↓のようになっています。

 

 

 

 

このように90度に並べた2枚の鏡には、像が3つできるのです。

 

 

この3つ目の像P’₃から出た光が目に入るようすを作図してみましょう。

 

 

まずP’₃と目を線で結びます。

 

そうすることで光が反射する点がわかります。↓

 

 

 

この点とP’₂を結びます。

 

そうするともう1つ、光が反射する点がわかります。↓

 

 

 

あとはPから直線を引いていきましょう。↓

 

 

 

今回は90度の角をなすように鏡が置かれていました。

 

この場合、できる像は3つです。

 

 

しかしほかの角度であれば、できる像の数は異なります。

 

ですが考え方は同じです。

 

物体だけでなく、鏡の像も考えることがポイントです。