1.音の速さ
●空気中での音の速さ
空気中を進む音の速さはおよそ340m/秒(秒速340m)。
音は、進む物質によって速さが大きく異なるので注意。
気体 → 液体 → 個体 の順に、音が進む速さは大きくなります。
※ほかにも気温によって音の速さは変化します。気温が高いほど音は速く進み、低いほど遅くなります。
2.音の速さの計算
例題1
ある観測者が雷を観測している。
雷が見えて3秒後にその音が聞こえた。
観測者から雷が光った場所までの距離は何mか。
ただし音の速さは340m/秒とする。
【解答】
雷が光って、その光が観測者に届くまでの時間は無視して構いません。
光の速さは30万km/秒と非常に速いので、光が届くまでの時間は一瞬です。
ということで340m/秒の雷の音が観測者に伝わるまでの時間が3秒間ということです。
速さの計算です。
速さには次の関係がありましたね。
速さ=距離÷時間
距離=速さ×時間
時間=距離÷速さ
よって
340m/秒×3秒=1020m
となり、正解は1020mです。
例題2
山のふもとにいる人が1320m離れた山に向かって「ヤッホー」とさけんだ。
さけんでから8秒後にやまびこが聞こえた。
音の速さは何m/秒か。
【解答】
音は光と同じく反射や屈折が起こります。
やまびこは山に音が反射して返ってくる現象です。
よって「ヤッホー」という音が進んだ距離は
1320m×2=2640m
になります。
音が進んだ時間は8秒なので
2640m÷8秒=330m/秒
となり、よって正解は330m/秒です。
音の速さは約340m/秒ですが、問題によっては少しずれることがあります。
しかし空気中での音の速さは340m/秒前後です。
もし340から大きくずれていれば間違っている可能性があります。
例題3
海上に浮かんでいる船から4650mの深さの海底に向かって音を出した。
すると海底ではね返った音が6.2秒後に聞こえてきた。
このとき海水中を進む音の速さは何m/秒か。
【解答】
先程のやまびこと同じ速さを求める問題です。
海底に向かって出した音が、海底で反射し、船に戻ってきています。
つまり船が出した音の進んだ距離は
4650m×2=9300m
になります。
船が出した音が進んだ時間は6.2秒かかっているので
9300m÷6.2=1500m/秒
よって正解は1500m/秒となります。
水中での音の速さは空気中よりも速いです。
一般的に密度の高い物質(個体の金属やガラス)を伝わる方が音は速く進みます。
しかし個体でもゴムなど音を伝えにくい物質もあります。