成績アップの秘訣~基礎と実践のバランス「中学理科#110~てこを使った仕事①~」 勉強が好きになる小中高生向け学習塾「札幌自学塾」 

 

 

 

 

 

前回 組み合わせ滑車

 

 

 

1.「てこ」とは

「てこ」とは↓のような道具です。

 

 

 

 

片方におもりを吊り下げたり、のせたりします。

 

 

そしてもう一方に力を加えて、おもりを持ち上げます。

 

 

 

例題1

↓の図のように、てこを使って5kgの物体を2m持ち上げた。

 

このとき人は、てこの右端を4m押し下げた。

 

人がてこの右端を押した力は何Nか。

 

 


 

 

 

① 物体がされた仕事

 

 

 

このとき物体がされた仕事は「50Nの物体を2m持ち上げるための仕事」なので

 

 

  物体がされた仕事(J)=力(N)×力の向きに動かす距離=50N×2m=100J

 

 

となります。↓

 

 

 

 

 

※もう1つの考え方

 

この場合物体にした仕事は、物体の位置エネルギーへと変化します。

 

 

つまり

 

 

  物体がされた仕事(J)=物体が得た位置エネルギー(J)

 

 

と言うことができます。

 

 

 

その考え方から

 

 

  物体がされた仕事(J)=重さ(N)×高さ(m)=50N×2m=100J

 

 

と求めることもできます。

 

 

 

 

 

② 人がした仕事

 

 

 

物体がされた仕事=100Jであるので、人がした仕事も100Jということになります。・・・(*)

 

 

 

人はてこの右端を4m押し下げています。

 

てこの右端に加えた力は分かっていませんのでx(N)とすると

 

 

  人がした仕事(J)=力(N)×力の向きに動かした距離(m)=x(N)×4m=4x

 

 

となります。↓

 

 

 

 

(*)より、これは100Jと等しいので次の式が成り立ちます。

 

 

  4x=100J

 

 

これを解くと x=25N となり、

 

 

よって人がてこの右端に加えた力は25Nとなります。

 

 

 

 

例題2

↓の図のように、てこを使って3.5kgの物体を4m持ち上げた。

 

このとき人は、てこの右端を7m押し下げた。

 

人がてこの右端を押した力は何Nか。

 

 


 

 

 

【解答】

 

 

物体がされた仕事は「35Nの物体を4m持ち上げるための仕事」なので

 

 

  物体がされた仕事(J)=力(N)×力の向きに動かす距離=35N×4m=140J

 

 

となります。↓

 

 

 

 

 

 

物体がされた仕事=140Jということは、人がした仕事も140Jです。・・・(*)

 

 

 

人はてこの右端を7m押し下げています。

 

てこの右端に加えた力は分かっていませんのでx(N)とすると

 

 

  人がした仕事(J)=力(N)×力の向きに動かした距離(m)=x(N)×7m=7x

 

 

となります。↓

 

 

 

 

(*)より、これは140Jと等しいので次の式が成り立ちます。

 

 

  7x=140J

 

 

これを解くと x=20N

 

 

よって正解は20Nです。

 

 

 

- POINT -

 

「物体がされた仕事=人がした仕事」