1.記録タイマー
速さを測定するにはストロボ写真(デジタルカメラ)や記録タイマーを使います。
記録タイマーとは↓の図のような道具です。
▼記録タイマーは東日本と西日本で動きに違いがあります。
東日本:1秒で50打点する ⇒ 1/50秒で1打点する ⇒ 0.1秒で5打点する
西日本:1秒で60打点する ⇒ 1/60秒で1打点する ⇒ 0.1秒で6打点する
2.記録テープの読み取り
記録テープの打点のようすから、次のようなことが読み取れます。
▼打点の間隔がどんどん広がっていくと・・・
1/50秒または1/60秒の間に進む距離が長くなっているので
速さがどんどん増加していることを意味します。
▼打点の間隔がどんどん狭くなっていくと・・・
1/50秒または1/60秒の間に進む距離が短くなっているので
速さがどんどん減少していることを意味します。
▼打点の間隔がずっと同じままだと・・・
1/50秒または1/60秒の間に進む距離が同じなので
速さは変化せず一定であることを意味します。
まとめると
・打点の間隔が広くなる・・・速さが増加
・打点の間隔が狭くなる・・・速さが減少
・打点の間隔が同じ・・・・・速さが一定
となります。
3.記録テープのグラフ化
↓の図のように、ある物体の運動のようすを記録タイマーで記録します。
ただしこの実験は東日本で行ったものとします。
これだけを眺めていてもわかりにくいです。
まずこのテープのはじめの方は切り捨てます(点が細かすぎて間隔がわからないため)。
次にA点から5打点ごとに切っていきます。
5打点ごとなのは、この記録が東日本で行われたものだからです。
東日本では記録タイマーは1秒間に50打点します。
つまり5打点=0.1秒間隔ということになります。
切り分けた記録テープをグラフ用紙に貼り付けます。↓
このグラフからわかることは・・・
➊ 1本目、2本目、3本目……と少しずつ長くなっている。
→ 物体の速さが増加している。
❷ 5本目以降は長さが同じ。
→ 物体の速さが一定になった。
このように0.1秒間隔で切ったテープを並べることで、大まかに速さの変化を知ることができます。
次に、この記録を利用して平均の速さを求めてみましょう。
例としてA点を記録してから0.1秒後~0.4秒後の平均の速さを求めていきます。
まず0.1秒後~0.4秒後とはテープのどの部分なのかを見つけましょう。
テープ1本につき0.1秒なので
A点が0秒後とすると、B点が0.1秒後に打たれた点です。
同じように、0.2秒後の打点はC点、0.3秒後はD点、0.4秒後はE点となります。↓
つまり考えるべきは2本目のテープのはじめから4本目のテープの終わりまで。
この区間の長さは、3.0cmと3.5cmと4.0cm。
この区間の時間は、0.3秒。
よって
となります。