1.速さ
●速さ
単位時間あたり(1秒・1分・1時間あたり)に進む距離のこと。
運動のようすを表す数値である。
●瞬間の速さ
一瞬一瞬で観測される速さ。
車や電車のスピードメーターは瞬間の速さを示しています。
●平均の速さ
今までやってきた速さの求め方と同じ。
2.記録タイマーを使った速さの測定
速さを測定するにはストロボ写真(デジタルカメラ)や記録タイマーを使います。
記録タイマーとは↓の図のような道具です。
記録タイマーの内部には針のようなものがついています。
電源につないでスイッチをONにすると針がダダダダダ……と動き出すのです。
針の下に細長いテープを通しておいてテープに●印を記録していきます。
記録タイマーは東日本と西日本で動きに違いがあります。
東日本なら1秒間に50回、針が点を打ちます。
西日本なら1秒間に60回、針が点を打ちます。
(これは東日本と西日本で、異なる周波数の電力が採用されているため)
この数字は次のように言い換えることができます。
東日本:1秒で50打点する ⇒ 1/50秒で1打点する ⇒ 0.1秒で5打点する
西日本:1秒で60打点する ⇒ 1/60秒で1打点する ⇒ 0.1秒で6打点する
記録タイマーを使った速さの測定
↓の図のように「記録タイマー、記録用のテープ、台車」を設置します。
ここから台車が動き出すと・・・↓
台車が動くにしたがって、打点の位置も変わっていきますね。
この打点Aと打点Bの間隔の長さを測ることで台車の移動距離がわかります。
また、打点Aを記録してから打点Bが記録されるまでの時間は
東日本なら1/50秒
西日本なら1/60秒
です。
あとは距離÷時間の計算をすれば、平均の速さが求まります。
このように
打点から打点までの距離=移動距離
打点の数=かかった時間
と見ることで速さの測定ができるのです。
実際には
東日本なら5打点間隔
西日本なら6打点間隔
つまり0.1秒間隔で速さを測定することが多いです。
例題
上の図で点Aを記録してから点Bを記録するまでの平均の速さを求めよ。
ただし記録タイマーは1秒間に50打点するものとする。
【解答】
点Aを記録してから点Bを記録するまで5打点あります。
(打点と打点の間隔がいくつあるかを数えましょう)
5打点ということはこの間0.1秒。
この間に10.8cm進んでいるので
と求められます。
よって答えは108cm/sです。
・平均の速さは、今までの速さの求め方と同じ。(速さ=距離/時間)
・記録タイマーの打点の仕方は・・・
東日本:1秒で50打点 ⇒ 1/50秒で1打点 ⇒ 0.1秒で5打点
西日本:1秒で60打点 ⇒ 1/60秒で1打点 ⇒ 0.1秒で6打点