成績アップの秘訣~基礎と実践のバランス「中学理科#95~作用・反作用の法則~」 勉強が好きになる小中高生向け学習塾「札幌自学塾」 

 

 

 

 

 

前回 いろいろな運動

 

 

 

1.作用・反作用の法則

壁の前に立って、思いきり壁を押してみるとしましょう。

 

すると強い手ごたえを感じますよね。

 

このとき手ごたえを感じるのは、壁があなたを押し返してきているからです。

 

 

 

つまり

 

「あなたが壁を押す力」があると同時に

 

「壁があなたを押す力」が発生した

 

ということになります。

 

 

 

 

このとき一方の力を作用と呼んだ場合、もう一方の力は反作用と呼ばれます。

 

 

力が生じたときには必ずその反作用が同時に存在します。

 

これを作用・反作用の法則といいます。

 

 

 

 

 

2.力のつり合いと作用・反作用の法則

「つり合いの関係にある2力」と「作用・反作用の関係にある2力」は見分けが難しいですよね。

 

 

ではその違いを例題を通して見ていきましょう。

 

 

例題

↓の図のように天井・ばね・おもりをつないだとしましょう。

 

 

 

 

 

このとき↓の図の↓のように力がはたらいています。

 

 

※ただしばねの重さ・質量は考えないものとする。

 

 

 

 

この力①~力⑤のうち「つり合いの関係にある力」と「作用・反作用の関係にある力」を探します。

 

 

 

まずは力①~力⑤を言葉で表します。

 

 

○○が✕✕を引く力という風に。

 

 

この「○○」と「✕✕」は互いに接している物体の名前が入ります

 

 

 

 

たとえば

 

 

「天井」と「ばね」が接しています。

 

 

ということは

 

 

天井 が ばね を引く力」か

 

ばね が 天井 を引く力」のどちらかです。

 

 

 

図から判断すると引っ張られているのは ばねです。

 

よって

 

天井 が ばね を引く力が正解です。

 

 

 

 

このように

 

「何と何が接しているか」に注目して、力①~力⑤を

 

「○○が✕✕を引く力」に当てはめてみましょう。

 

 

 

そうすると・・・

 

 

① 天井 が ばね を引く力

 

② ばね が 天井 を引く力

 

③ ばね が おもり を引く力

 

④ おもり が ばね を引く力

 

⑤ 地球 が おもり を引く力(重りの重力)

 

 

となります。↓

 

 

 

 

つり合いの関係にある力とは1つの物体にはたらく力どうしの関係です。

 

 

たとえばロープをA君とB君が引っ張ってつり合っているとすると

 

「A君がロープを引く力」と「B君がロープを引く力」

 

のどちらも「ロープを引く力」がつり合っていることになります。

 

 

 

つまり

 

「✕✕を引く力」の「✕✕を」の部分が同じものがつり合いの関係にあります。

 

 

 

 

一方で作用・反作用の関係は・・・

 

 

たとえばC君が壁を押したときの

 

C君を押す力」と「C君を押す力」の2力です。

 

 

 

つまり作用・反作用の関係にある2力は

 

 

を引く(押す)力」 を引く(押す)力」のように

 

ア と イ に入る物体が反対になっている2力です。

 

 

 

では例題に戻ると

 

 

 

つり合いの関係にあるのは・・・

 

 

 

「✕✕を」の部分が同じ力なので

 

「①と④」「③と⑤」

 

です。

 

 

 

作用・反作用の関係にあるのは・・・

 

 

「ア が イ を引く力」「イ が ア を引く力」と逆になっている力なので

 

「①と②」「③と④」

 

となります。

 

 

 

 

- POINT -

 

・「力」を「○○が✕✕を引く力」と表現する。

 

・つり合いの関係にある力は「✕✕を引く(押す)」が同じになっている

 

・作用・反作用の関係にある力は を引く力」「 を引く力」と逆になっている