1.化石
海底では長い年月の間に何度も土砂が運ばれ堆積します。
その際、
・生物の死がい
・巣穴
・生活のあと(足跡やフンなど)
が埋められ、長い年月の間に化石となります。
化石は地層が堆積した当時の状況・環境・時代などが分わかります。
地層に関する手がかりとなる大事な資料です。
化石には「示準化石・示相化石」の2種類があります。
●示準化石
地層の堆積した時代がわかる化石のこと。
生息範囲が広く、生息期間が短い生物があてはまる。
※時代とは「地質年代」と呼ばれる時代のこと。
・古生代・・・・・・フズリナ・サンヨウチュウ・リンボク
・中生代・・・・・・アンモナイト・恐竜・シソチョウ
・新生代第三紀・・・ビカリア・メタセコイア・デスモスチルス
・新生代第四紀・・・マンモス・ナウマンゾウ
●示相化石
地層の堆積したときの環境がわかる化石のこと。
生息範囲が狭く、生息期間が長い生物があてはまる。
※示相化石の「相」は、手相の「相」と同じ。「ようす」を意味します。
・サンゴ・・・浅くて、あたたかい海だったことがわかる。
・シジミ・・・河口や湖だったことがわかる。
・ブナ・・・・寒冷な気候だったことがわかる。
・アサリ、カキ、ハマグリ・・・浅い海だったことがわかる。
2.地質年代(地質時代)について
古い方から順に
先カンブリア時代 → 古生代 → 中生代 → 新生代
です。
地球誕生(46億年前)~ 5億4000万年前のこと。
まだ地球の表面は海洋におおわれており、原始的な生物が活動していた。
動物・・・原始的な生物のみ。
植物・・・藻類が登場。
約5億4000万年前 ~ 約2億5000万年前のこと。
古生代の初期にオゾン層が形成され、陸上に生物が進出できる状態になる。
動物・・・海にすむ無脊椎動物が栄える。魚類や両生類も登場し、古生代後半には栄える。
植物・・・藻類・シダ植物が栄える。裸子植物も登場。
約2億5000万年前 ~ 約6600万年前のこと。
大陸などがまだ現代の位置関係とは異なっていた。
動物・・・は虫類(主に恐竜)が栄える。鳥類やほ乳類も登場。
植物・・・裸子植物が栄える。被子植物も登場。
約6600万年前 ~ 200万年前まで。
動物・・・ほ乳類が栄える。ヒトの祖先が登場。
植物・・・被子植物が栄える。
約200万年前 ~ 現代まで。
多様性の時代と言われる。
さまざまな種類の動物・植物が共生している時代。
チバニアンという時代が含まれる。
動物・・・ヒトが栄える。
※チバニアンについて
千葉県市原市にある地層が、令和2年1月に時代を分ける境界がよくわかる地層として、
世界的に認められました。
このことにより、今まで名前がなかった約77万4千年前 ~ 12万9千年前までの時代が
「チバニアン」と呼ばれることになりました。(ラテン語で「千葉の時代」という意味)
日本の地名にちなんだ名前が地質年代につけられるのは初めてのことでした。
・示準化石が「時代」、示相化石が「環境」を判断できる。
・示準化石では「フズリナ・サンヨウチュウ・アンモナイト・ビカリア」は必ず覚えておこう。
・示相化石では「サンゴ」を必ず覚えておこう。
次回は「大地の変動」です!